🧮 月額上限シミュレーション
年収(と、参考にしたい場合は1か月にかかった医療費の総額)を入れると、改訂前と改訂後の1か月の上限額を計算します。70歳未満・医療保険の本人/家族を想定しています。
※ 概算です。実際の限度額・区分は保険者(協会けんぽ・健保組合・国保等)にご確認ください。窓口負担がこの上限を超えた分は「高額療養費」として払い戻し(または限度額適用認定証・マイナ保険証利用で窓口が上限まで)となります。
月額上限はこう変わる(70歳未満)
| 所得区分(年収の目安) | 改訂前(〜R8.7) | 改訂後(R8.8〜) | 多数回該当 |
|---|---|---|---|
| 標報83万円以上 約1,160万円〜 | 252,600円+1% | 270,300円+1% | 140,100円(据置) |
| 標報53〜79万円 約770〜1,160万円 | 167,400円+1% | 179,100円+1% | 93,000円(据置) |
| 標報28〜50万円 約370〜770万円 | 80,100円+1% | 85,800円+1% | 44,400円(据置) |
| 標報26万円以下 約370万円以下(課税) | 57,600円 | 61,500円 | 44,400円(据置) |
| 住民税非課税 | 35,400円 | 36,900円 | 24,600円(据置) |
「+1%」は、1か月の医療費(総額)が基準額を超えた分の1%を上限額に加える計算です。「多数回該当」は、直近12か月に3回以上上限に達した場合の4回目以降の上限額で、今回の見直しでも据え置かれます。
参考:厚生労働省保険局「高額療養費制度の見直しについて」(社会保障審議会医療保険部会)/協会けんぽ「令和8年8月から高額療養費制度が見直されます」
そもそも高額療養費制度とは?
病気やけがで医療費が高額になったとき、家計の負担が重くなりすぎないように、1か月(月初〜月末)の窓口負担が一定の上限額(自己負担限度額)を超えた場合に、超えた分が払い戻される公的な仕組みです。上限額は年齢(70歳未満/70歳以上)と所得(年収・標準報酬月額など)によって決まります。
令和8年8月の見直しのポイント
- 月額上限の引き上げ:1人あたり医療費の伸びに応じて、各所得区分の1か月の上限額を引き上げます(低所得の方に配慮)。
- 多数回該当は据え置き:長期に治療を続ける方に配慮し、直近12か月に3回以上上限に達した場合の「多数回該当」の金額は令和8年7月までと変わりません。
- 年間上限を新設:毎年8月〜翌年7月の12か月間の自己負担合計に対する上限を新たに設け、将来の医療費の見通しを立てやすくします。
参考:厚生労働省「医療保険制度改正法の成立について」(健康保険法等の一部を改正する法律/令和8年5月29日成立)
今後のスケジュール
所得区分ごとの月額上限を引き上げ。多数回該当は据え置き。年間上限を新設。
「応能負担」の観点から所得区分をさらに細分化。現行から著しく負担が増えないよう配慮しつつ、年収に応じてよりきめ細かい上限額に見直す予定(例:約510〜650万円で98,100円+1% など)。
70歳以上の外来特例の対象年齢など、窓口負担の見直しとあわせて具体案を検討し結論を得るとされています。
参考:厚生労働省保険局「高額療養費制度の見直しについて」(令和7年12月25日 社会保障審議会医療保険部会)
気をつけたいこと
- 上限額は年齢・所得区分で異なります。70歳以上の方は計算方法(外来特例など)が別に定められています。
- 入院時の食事代・差額ベッド代・保険のきかない費用は高額療養費の対象外です。
- 実際の区分・金額・年間上限の詳細は、加入している保険者(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険など)のお知らせをご確認ください。
情報のもと(公的資料)
- 厚生労働省保険局「高額療養費制度の見直しについて」(社会保障審議会医療保険部会・高額療養費制度の在り方に関する専門委員会 資料)
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 厚生労働省「医療保険制度改正法の成立について」(令和8年5月29日成立)
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和8年8月から高額療養費制度が見直されます」
本ページは制度をやさしく解説する目的で、上記の公的資料をもとに編集部が作成しています。金額は概算・目安であり、正確な適用区分・限度額はご加入の保険者にご確認ください。