医薬品情報 / ハイリスク薬管理

ハイリスク薬管理

特に安全管理が必要な医薬品(いわゆる「ハイリスク薬」)について、薬局における対象薬剤の考え方、服薬指導で確認すべきポイント、調剤報酬上の評価との関係を整理する。特定薬剤管理指導加算1(注7)の算定根拠ともなる重要な管理対象であり、副作用の早期発見・重篤化防止のための継続的なモニタリングが求められる。

代表的な対象薬効群
抗悪性腫瘍剤
免疫抑制剤 等
日本病院薬剤師会の分類が目安
確認の主な視点
服用状況
副作用の有無
患者・家族からの聴取と検査値の確認
関連する調剤報酬
特定薬剤管理
指導加算1
新規処方10点・指導の必要5点

対象となる主な薬効群

薬効群代表的な確認ポイント
抗悪性腫瘍剤 骨髄抑制・口内炎・悪心嘔吐・手足症候群等の副作用の有無、休薬期間の遵守状況、検査値(血球数等)の確認
免疫抑制剤 易感染性・腎機能障害の徴候、血中濃度(TDM対象薬の場合)、併用薬・グレープフルーツ等の相互作用に関する確認
抗てんかん剤 血中濃度・眠気やふらつき等の中枢神経系副作用、自己判断による中断の有無
糖尿病用薬(インスリン製剤・SU剤等) 低血糖症状の有無と対処方法の理解、血糖自己測定の状況、シックデイ対応
血液凝固阻止剤(ワルファリン・DOAC等) 出血傾向(歯肉出血・血尿・皮下出血等)の有無、PT-INR等の検査値、納豆等の food-drug interaction
ジギタリス製剤・抗不整脈剤 中毒症状(悪心・視覚異常・不整脈の悪化等)の有無、血中濃度、脈拍・体重の変化

指導・確認の進め方

凡例: 確認・指導の基本 補足・注意
基本
「特に安全管理が必要な医薬品」の考え方

ハイリスク薬とは、治療域が狭い、相互作用が起こりやすい、副作用が重篤化しやすい等の理由から、特に安全管理が必要とされる医薬品群を指す。明確な品目リストが告示されているわけではなく、薬効分類を中心に薬局ごとに対象範囲を整理し、調剤・服薬指導における重点確認対象として運用するのが実務上の基本となる。

確認のタイミング
新規処方時・用法用量変更時・副作用兆候発見時

初めて処方された際には、効能・用法・想定される副作用とその対処方法を丁寧に説明する。継続処方では、用法・用量の変更時や、検査値・自覚症状の変化が見られた際に重点的な確認を行う。これらの確認・指導は、調剤報酬における特定薬剤管理指導加算1(新規処方時10点・指導の必要時5点)の算定根拠ともなる。

補足 お薬手帳・薬学的管理記録の活用
経時的な変化を追えるよう記録を残す

ハイリスク薬は長期にわたり継続的なモニタリングが必要になることが多いため、お薬手帳や薬歴に確認内容・指導内容を経時的に記録し、次回以降の確認や他職種との情報共有(服薬情報等提供料の活用等)に役立てることが望ましい。

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